2026年9月13日日曜日

崩れる紙73

 ある日、製本作業をしていた自動人形の司書が言った。「トクの故郷の丈夫な紙と、この町の脆い紙、本を作る感触が全く違います。丈夫な紙はつい油断が出ます」自動人形が油断するとはこれ如何に。司書が作った本はどれも美しく仕立てられている。だが、確かにこの町の紙は厚い。感触が違うのも当然だ。