2026年4月15日水曜日

暮らしの140字小説65

四月某日、曇。散髪。青い蟹が髪を切ってくれる店へ。青い蟹は南の生まれらしく店ではいつも沖縄の唄が流れている。小気味よいハサミのリズムと、BGMに合わせて口ずさむ蟹の声を聞きながら微睡む。青い蟹は髪を切るのも、頭を洗うのも、髪を乾かすのも、実に手早い。午睡はあっという間に終わった。

2026年4月10日金曜日

暮らしの140字小説64

四月某日、曇。いつもの夢を見る。学校と病院が融合したような施設を彷徨う。リノリウムの廊下や階段を歩き回るが目的の部屋はなかなか見当たらない。目が覚めると頭痛がする。首の後ろから生えたチューリップを引っこ抜き、花瓶に挿した。前に脇腹から抜いたカーネーションは、三週間も咲いたままだ。