しょっぱなから泣かされる話だ。
本を読んでも映画を見ても高校野球をラジオで聞いても泣いてしまうほど涙腺のゆるい私だ。
そんな私でも冒頭三行でだらだら涙を流すのはどうかしている。
もっとどうかしているのは、涙を拭うと本の文字が読めないということだ。
眼が変調を来たしたのかと、傍らの新聞を見てみたが、大丈夫そうだ。やはりこの物語はどうかしている。
仕方なく、そして、思う存分、涙と鼻水をボタボタと頁に落とすとしよう。
2018年8月22日水曜日
2018年8月19日日曜日
2018年8月18日土曜日
2018年8月17日金曜日
2018年8月8日水曜日
8月8日 スーパープリンタイム
今日のプリンは特別だった。一口食べるごとに、どこからともなく拍手が聞こえる。それがとても素晴らしく陽気な拍手なので、得意になってプリンを食べる。するとまた拍手が起きる。高らかにプリンを食べる。盛大な拍手が起こる。
ついに最後の一口を食べ終えると、拍手喝采! 窓が軋む。いや、拍手ではない、強風だ。まもなく台風がやってくる。
ついに最後の一口を食べ終えると、拍手喝采! 窓が軋む。いや、拍手ではない、強風だ。まもなく台風がやってくる。
2018年7月22日日曜日
傘が溶けた
あまりの暑さに、日傘が溶けた。
まず、布地が溶けた。チリチリと縁から縮み、それから一気にズルリと骨から垂れ下がり、地面に落ちて、アスファルトの上で「ジュッ」と音を立てた。
そのまま骨だけの傘を差してしばらく歩いていたが、とうとう骨も溶けた。
意外にも、中骨から溶け始めた。なんとなく持ち手が軟化してきたような気がすると思ったら、突然グニャグニャになった。
親骨は傘の形を保ったまま、頭に落ちてきた。慌てて傾けると、ぼとぼとと親骨は外れ、八本の親骨は、二本ずつ四組になって、まるでヒトの足のようにスタコラサッサとどこかへ去っていった。
次は私が溶ける番だ。
まず、布地が溶けた。チリチリと縁から縮み、それから一気にズルリと骨から垂れ下がり、地面に落ちて、アスファルトの上で「ジュッ」と音を立てた。
そのまま骨だけの傘を差してしばらく歩いていたが、とうとう骨も溶けた。
意外にも、中骨から溶け始めた。なんとなく持ち手が軟化してきたような気がすると思ったら、突然グニャグニャになった。
親骨は傘の形を保ったまま、頭に落ちてきた。慌てて傾けると、ぼとぼとと親骨は外れ、八本の親骨は、二本ずつ四組になって、まるでヒトの足のようにスタコラサッサとどこかへ去っていった。
次は私が溶ける番だ。
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