2025年8月10日日曜日

暮らしの140字小説29

八月某日、ゲリラ豪雨。雷鳴と突風、斜めに打ち付ける大粒の雨。夕立ちと呼ぶには激しすぎる。しばらくすると嘘のように晴れ、青空が出てきた。ベランダに出て、熱い水蒸気を吸い込む。アパートが解体されてできた空き地は、雨のたびに緑を増やしている。どんどん増えろ。草花で覆い尽くしてしまえ。