超短編
十一月某日、晴。小さな柚子を十個採った。柚子湯にしようと風呂を沸かしていると、小柄な武将が「湯を貰いたい」とやってきた。鎧を脱ぎ着するのを手伝い、ホカホカの武将が帰るのを見届けた。やっと柚子湯だ!と浴室に入ると、菖蒲湯になっていた。あれは五月人形であったか。柚子湯には明日入ろう。