2025年5月15日木曜日

暮らしの140字小説14

五月某日、晴。手帳を処分する。七年前から三年分、月間の日程表だけは切り取って保管する。日記帳に憧れた時期もあったが、その日の出来事や感情思考を文章で綴るような習慣は身に付かなかった。数冊分の帳面がなくなり、棚に少し空白が生まれた。ここには過去ではなく、未来を収納したい。今はまだ。