2025年5月9日金曜日

暮らしの140字小説12

五月某日、晴。どうしても寝付けず、布団を抜け出して西の窓を開けてみた。正面で月がニタニタ笑っているので、慌ててカーテンを閉めた。あれはちょうど、富士山の真上辺りだったと思いながら寝床に戻ると、今度は強烈な眠気が襲って来た。月の笑顔には要注意だが、眠れないときにはいいかもしれない。(140字)