雪化粧した紅梅を見てときめいたのは、頬を赤らめた色白のあの娘に似ていたからだった。
それを思い出すために、梅園をぐるりと七周もした。その間に私の差していた黒い傘にはずっしりと雪が積もり重たくなった。これもまた、あの娘を抱いた時の重みを思わずにはいられない。
2009年2月27日金曜日
2009年2月26日木曜日
2009年2月25日水曜日
化石村
長老の家に泊まることになった。
歓迎の酒だと言って出されたグラスを受け取って、俺は尋ねた。
「よい色ですね、ウィスキーですか」
長老は白くなった眉毛を動かしながら、答えた。
「旅の者よ、この村の古い名をご存知かな。ここは化石村と呼ばれてきた。この酒は、村で採れた琥珀で作ったものだ。お飲みなさい」
そういえば松脂の香りがする。一口含むと、強いアルコールと針葉樹の香りに包まれ、思わず目を閉じた。
「旅の者よ。目を開けて御覧なさい。私の顔がわかりますか」
そこには精悍な顔の青年がいた。見覚えのある眉毛が動く。
歓迎の酒だと言って出されたグラスを受け取って、俺は尋ねた。
「よい色ですね、ウィスキーですか」
長老は白くなった眉毛を動かしながら、答えた。
「旅の者よ、この村の古い名をご存知かな。ここは化石村と呼ばれてきた。この酒は、村で採れた琥珀で作ったものだ。お飲みなさい」
そういえば松脂の香りがする。一口含むと、強いアルコールと針葉樹の香りに包まれ、思わず目を閉じた。
「旅の者よ。目を開けて御覧なさい。私の顔がわかりますか」
そこには精悍な顔の青年がいた。見覚えのある眉毛が動く。
2009年2月24日火曜日
2009年2月23日月曜日
2009年2月21日土曜日
登録:
投稿 (Atom)