あんまり石が降るので傘を差した。
しばらく歩くと兎が石を投げているのにでくわした。
「原因はキミか。あぶないじゃないか。」
「そんなことないよ。ただのキャッチボールだ。」
「キャッチボール?一人で?石で??なんてこった!」
ガッチャーン!
「コラァ!」
兎の姿は既になく、
雨でもないのに傘を差した背広姿の男が説教されたのだった。
ナンテコッタ。
2002年10月22日火曜日
2002年10月21日月曜日
2002年10月7日月曜日
妊婦
「あら奥さん、お腹の赤ちゃん元気そうでなによりね」
「ありがとう。でもせわしなくてこまるのよ」
「手なら、まだいいじゃない。うちの子は口だったのよ。もう、一日中、喋り続けるものだから本当に困ったわ」
「それは堪らないわね。私はジャンケンだけだから、我慢しなくちゃ。そうそう、Sさんは5ヶ月ですって」
「あら、そろそろ出てくるころじゃない」
「そうなの。それでさっき電話して聞いてみたら、髪の毛が生えてきたって」
「まあ!珍しい。それは将来有望よ!」
「でも、大変らしいわ。伸び続ける毛を切ってはいけないんですって」
「でも長ければ長いほどいいんでしょう?」
「そう。膝まで伸びたら、天才らしいわ」
パウル・クレー≪偶像の園≫をモチーフに
「ありがとう。でもせわしなくてこまるのよ」
「手なら、まだいいじゃない。うちの子は口だったのよ。もう、一日中、喋り続けるものだから本当に困ったわ」
「それは堪らないわね。私はジャンケンだけだから、我慢しなくちゃ。そうそう、Sさんは5ヶ月ですって」
「あら、そろそろ出てくるころじゃない」
「そうなの。それでさっき電話して聞いてみたら、髪の毛が生えてきたって」
「まあ!珍しい。それは将来有望よ!」
「でも、大変らしいわ。伸び続ける毛を切ってはいけないんですって」
「でも長ければ長いほどいいんでしょう?」
「そう。膝まで伸びたら、天才らしいわ」
パウル・クレー≪偶像の園≫をモチーフに
2002年10月6日日曜日
ここがイタリア?
異国に来たのは初めてだ。
「なんだか違う世界に迷い込んだようだ」
「SF小説みたいなこと言うんだな。飛行機で半日、海を渡っただけじゃないか。」
連れは町並みを眺めながら簡単に片付けてくれたので、それ以上は何も言いたくない。
しかし、この不安は本物だと確信できる。
空港を出てから、我々の声と靴音以外何の音も聞いていないのだから。
パウル・クレー≪イタリアの都市≫をモチーフに
「なんだか違う世界に迷い込んだようだ」
「SF小説みたいなこと言うんだな。飛行機で半日、海を渡っただけじゃないか。」
連れは町並みを眺めながら簡単に片付けてくれたので、それ以上は何も言いたくない。
しかし、この不安は本物だと確信できる。
空港を出てから、我々の声と靴音以外何の音も聞いていないのだから。
パウル・クレー≪イタリアの都市≫をモチーフに
2002年10月3日木曜日
2002年10月1日火曜日
ある時間旅行者の最期
《極秘調査報告》
20XX年10月1日22時ごろ都内某所交差点での
不可解な事故についての調査結果。
彼が轢いた男と彼を轢いた男は同一人物であったとみられる。
以上。
パウル・クレー≪ふたり分叫ぶ男≫をモチーフに
20XX年10月1日22時ごろ都内某所交差点での
不可解な事故についての調査結果。
彼が轢いた男と彼を轢いた男は同一人物であったとみられる。
以上。
パウル・クレー≪ふたり分叫ぶ男≫をモチーフに
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