2025年4月13日日曜日

#春の星々140字小説コンテスト「原」未投稿作

夜明け前、腹の音で目が覚めた。猫の鳴き声のような音。酷い空腹感。隣で寝ている夫をつっつき腹を撫でてもらう。音は「ゴロゴロ」に変わって、私は心穏やかに再び眠る。昼近くに目覚めると夫は猫を抱いていた。「明け方、原っぱでお腹を空かせて鳴いていたよ」猫は私の腹に飛び乗って、喉を鳴らした。