2012年12月13日木曜日

僕らと、虎

僕らがいて、虎がいる。それだけの話だ。


僕らは、僕らでひとつで、バラバラになることもできるけれど、バラバラになってしまうと生きられないから、バラバラになったことは未だない。


虎は、一頭でも充分な強さとしなやかさと黄色と黒を兼ね備えている。


一方の僕らは「僕ら」であっても、あまり見つけてもらえない。そんなささやかな存在だ。


僕らは、虎の尻尾をこよなく愛している。


虎はそれを十分に承知しているらしく、尻尾を乱暴に振り回すなんていうことはしない。


僕らは、虎の本当の全貌をよく知らない。


僕らはそれくらいささやかな存在だけれども、虎が時折する大あくびが、木々を喜ばせることはよく知っている。



虎の話といえば、斉藤洋さんの『ベンガル虎の少年は…』という本です。