2005年8月14日日曜日

幻の酒パビムン

パビムンと呼ばれるその酒は、年に三本しか造られない。
造っているのは、小さな島に住む老人である。
三本のうち、一本は老人自身が飲み、一本は海に捧げられ、最後の一本が「誰か」のところに届く。
届けるのはウミネコとネコの役目である。
青黒く、とろみがあるが香りはあくまでも爽やか
という評は、去年ネコの訪問に預かった無口で有名な鍛冶屋のボブの談である。