超短編
四月某日、晴。百年前の人が書いた本を續けて読んだためか、すっかり舊字體に目が慣れてしまった。最近の本を開いたら紙面がすかすかと白っぽい氣がしてならない。と思っていたら本当に新字がふわふわと浮いてくるので其の度に指で紙面に押さえ付けることとなった。指は新字体派となるのは畢竟である。