2012年7月14日土曜日

無題

三尺玉は夜空を彩りのよい火花で埋め尽くした。その爆音は、病院通いで澱のように溜まった疲労を押し出してくれたようだ。不思議とすっきりしたのを覚えている。


暑い夏だった。祖父は、その夜の花火に誘われて空へ出かけたまま、それきり戻らない。



7月14日ついのべの日 お題