2004年3月3日水曜日

白菜

「ただいまぁ」
出迎えてくれたのは、立派な白菜だった。
「わっ。ちょっと、母さん。なんで玄関のド真ん中に白菜があるのよ」
「え?」
母は「あら。こんなところに置いた覚えはないんだけど」と白菜を台所に抱えて行った。

「ただいま……おーい白菜があるぞ」
父の声に私と母はあわてて玄関に行くと、確かに白菜が父を出迎えていた。
「変ねぇ、この白菜、足が生えてるのかしら」
陽気な母はおかしそうに白菜を抱えて台所に戻った。
その白菜は翌日キムチになった。
以来、家に帰るとキムチの瓶が出迎えてくれる。