2003年4月11日金曜日

AM7:00

「起きなさーい」母さんの声に続いて目覚ましもピーピーと鳴る。そしてさっきより尖った母さんの声
高校生になったオレは目覚めが悪くなった。
学校は遠くて疲れるし……好きだったMちゃんには会えない。しかも高校は男子進学校。
そう、起きる動機が非常に乏しい。
それでも学校に行かない訳にはいかず、母の声はますます狂暴になりオレは無理矢理身体を起こした。
窮屈な洗面台に立ち、半ばヤケクソになって冷たい水を何度も顔にかける。
ようやく腰を上げて驚いた。
鏡にネコが映ってる。
「おはよう。ボク、キミがかぶってるネコだよ」