2018年9月4日火曜日

万年筆の要求

愛用している万年筆の調子が悪い。インクは十分にある。ペン先も乾いてもいない。
そういえば、近頃はメモを取るくらいしかしていなかった。手紙を書く、というような、まとまった文章を書く機会がなかったのだ。
それで機嫌を損ねたに違いない。以前にもそんなことがあった。もう8、9年前になるか。
そのときは、ご機嫌を取るのにずいぶん手間取ったものだ。本棚を眺め、一冊の本を出す。
短い小説を写すことにした。ゆっくり、力を入れ過ぎてはいけない。インクが出てこなくても焦らずに。
これで機嫌を直してくれるはずだ。