2009年9月26日土曜日

懺悔火曜日

「抱いた女は一人も顔を覚えちゃいない」
水曜日の男は、無精髭を擦る。
「一人きりになりたいのです」
木曜日の少年は鏡と接吻をする。
「1897年の2月31日は雨だった」
金曜日の老婆は繰り言を皺に刻む。
「にゃあ」
土曜日の猫はお天道さんのことしか考えない。
「……」
日曜日の赤ん坊は言葉を持たない。
「お許しください、お許しください」
月曜日の女は胸に手を当てさめざめと泣く。
「これから奪いに行きます」
私は火曜日に罪を宣言する。
占いが外れていなければ、私の罪はまたひとつ増えるから。

(232字)