2003年9月3日水曜日

若気の至り

「そうだ。あのさぁ、おれ、・・・…のこと好きなんだけど」
いつものメールのやりとりの最後に、さりげなく告白したつもりだった。
アイツは部活のマネージャーで二年からはクラスメイトでもある。初めは諸連絡ってカンジだったけど、そのうちそれ以外でもメールするようになって、今では一番回数が多い。
数日前から考えていたこの告白作戦、うまくいくはずだ。
予想通り、返事がくるのに時間がかかっている。

キタッ!
「どうしてそんな大事なことをメールで言うの?軽い感じがしてイヤ。どうせ明日会うんだし、そーゆーことちゃんと顔見て言って欲しいんだけど。信用できない」
思いもしない展開。血の気が引く。絵文字とかがマンサイの、いつもの彼女と違う。おれは慌てて親指を動かした。
「ごめん、なんか急に言いたくなったんだよ。明日帰りに待ち合わせよう。その時ちゃんと告らせて」
結局、その後メールは来ない。
どうしちゃったんだろう?どうなっちゃうんだろう?
四十五回目の寝返りで、彼女との相性が悪いことに気づいたおれは明日、告白を取り消す作戦を考えはじめた。