2002年12月30日月曜日

黒い箱

黒い箱を届けに来たロボットは、なかなか帰ろうとしなかった。
「もうキミの仕事は終わったただろう?」
それでもロボットは完全な笑顔のまま動かない。
私は無視して部屋に入り、箱を開けようとした。
だが、それはできなかった。
箱には隙間がなく、ナイフを当てても、床にぶつけても、何の変化もなかったのだ。

私は諦めて再び玄関に向うことにした。予想通り配達ロボットはそこにいた。
「この箱を開けてくれ」
ロボットは黒い箱を食べ、数十秒後に排泄した。出てきたのは手紙だった。