超短編
「ここにある本は、ちゃんと読めるのですか」自動人形の司書に訊ねると、やや間があり「読めなければ本ではありませんね」と返ってきた。続けて「今、名前を書いた紙のように文字が滲んで読めないことを心配しているのです」と言えば「本館に所蔵している本はすべて解読可能です」やけにきっぱり言う。