超短編
多くの協力者のおかげで学者は研究成果を本に書き残すことができたが、自分も本を書きたいという者はついぞ現れなかった。よって、この町に残る本は全てこの嗄れ声の学者が書いたものだ。そして「私の著作を読むのもたった一人の篤学者であろう。おそらく遠い町から来た人だ。」と学者は予見している。