超短編
『伝説の篤学者へ』を読み終え、閉じるとすぐに本は崩壊を始めた。今までやっとの思いで本の形を保っていたかのような、緊張の糸が切れたかのような、そんな崩れ方。一度だけ読むことを許された本が長い眠りを経て私に読まれ、後には枯れ葉の欠片のようなものが積み上がった。私が葬ってしまったのか。