超短編
自動人形の司書は一冊、本を持ってきて書見台に置き「初めにこれを読んでください。その後は、何を読んでも、どこから読んでも構いません」と言った。老人の声ではなくなっていた。表紙には「伝説の篤学者へ」とある。この町の本が読める喜びと、一度しか読めない緊張感で私の気持ちは掻き乱れている。