2026年8月10日月曜日

崩れる紙4

 この町に、本はあるのだろうか。手で触ても崩壊しない、滲んでいない文字で書かれた本は。図書館がひとつだけあることは役場で聞いてあった。大学は百年ほど前に廃れてしまったそうだ。私は控えてあった図書館の所番地への行き方を下宿の管理人に聞き、外へ出た。図書館は町の外れ、森の手前にあった。