超短編
よく晴れた夏の日だった。ある田舎の寺を訪ねる白いもこもこした者があった。「どういうわけか長年『入道』と呼ばれているが、きまりが悪い。形だけでも修行したい」和尚は笑って、白き者と寺を掃除し、並んで経を読み、スイカを食べ、青空に帰した。