超短編
古い机の引き出しが、不意に開いた。中には宛先宛名付きだが白紙の葉書がいくつも入っている。切手も貼ってあるが消印はない。住所はこの家のようで、ここじゃない。葉書の一枚に手紙を書くことにする。亡き祖父はどこでこの葉書を受け取るのだろう。