超短編
昔の話だ。子供好きの祖父は、祭になると余所の子でも構わず駄菓子や水ヨーヨーを買ってあげてしまうのだった。毎年のように祖父の前に現れ、綿飴をもらってペコリと一礼するとぴょんぴょん走っていった白狐の面の子は、本当にキツネの仔だったよ。