突然ぴたりと車は動きを止めた。
「ドライブ終了」
ションヴォリ氏は木箱を降りた。
続いて主水くんも降り、掃部くんを抱きかかえて降ろした。
掃部くんは木箱の後ろで眠ってしまった羅文と四文をつまみあげ、ポケットに入れる。
「さて参りましょう。」
主水くんは歩き出した。
「今日はまぁまぁでしたね、博士」
「ほ。この前は門までたどりつかなかったからなァ」
「らもん、しもん、すごくがんばった」
木箱はほったらかしである。
なにしろ家から50メートルも離れていないのだから。
さて、歩き始めて19分34秒後(家を出てからは53分26秒後)
繁華街に到着した三人はまっさきに喫茶店に向かった。