懸恋-keren-
超短編
2003年11月18日火曜日
おめかしションヴォリ氏のこと
「博士、おはようございます。今日はまたずいぶん素敵なお召し物で」
ある朝、主水くんがションヴォリ氏の家に行くと
ションヴォリ氏は鮮やかな空色のダブルのスーツを着ていた。
もちろんYシャツもネクタイも靴下も同じ色だ。
外からは見えないが肌着も下着も空色に違いない。
「おはよう、モンドくん。今日は町へ出かけるよ」
ションヴォリ氏はウキウキしている。
「では、さっそく車の用意をしましょう」
主水くんは、物置小屋の鍵を持って外へ出た。
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