よく朝、ションヴォリ氏はドアをドンドンとたたく音で目が覚めた。
「れおなるどー」
掃部くんの声だ。
「らもんとしもんはみつかった?」
「まてまてカモンくん。顔を洗わせておくれ。それに、きみの皮も乾いてるからちゃんと着ておいで」
掃部くんはすっぽんぽんのままだったのだ。
ションヴォリ氏は外の井戸で顔を四回洗うと言った。
「きのう寝る前チーズとワインを置いておいたから、そこを見よう」
「うん」
四文はすぐに見つかった。キッチンに置いた安ワインを入れた皿の中で寝ていた。
四文はお酒、しかも安物が大好きだ。
羅文はタンスの上においたチーズの上で寝ていた。
ションヴォリ氏が掃部くんを肩車してやって発見した。
羅文は高いところが好きなのだ。
羅文と四文をブンブン振り回して大喜びの掃部くんを見てションヴォリ氏はホッとした。