床が軋む音がして目が覚めた。
ぼくは横になったまま耳をそばだてた。
ぱちん
…ぅがゝ~うぃん!ぁりま…あすのッ じゃ…♪ら びゅぃん
「ぁーあっ……本日は晴天なり。わたくし、普段は人の代弁ばかりしております。それがわたくしの役目であることは、十分承知しております。たまには自分の声で喋りたいと思うのは、罪でありましょうか?これだけ毎日いろいろな声で喋っていると、己の声を持ちたくなってまいります。しかし本来、それは許されないのでございま…・・・」
ぎゅいん ぱちん
翌朝、ぼくはゴミ置場で捨てられたラジオを見つけた。