2003年6月12日木曜日

箒星を獲りに行った話

ぼくはワクワクしていた。
「明日は箒星を獲りに行くぞ。弁当を用意しておけ」
と小父さんに言われて、サンドウィッチを作り
ジュースも用意してバスケットに詰め、迎えを待った。
夕暮間近になって現れた小父さんは、ちょっと厳しい顔で、ぼくは緊張した。
ぼくたちはベベに乗り走った。
「あれに登るぞ」
小父さんが指差す先には夜空に刺さる程高い塔があった。

実際は塔に昇るのはそれほど大変ではなかったし、箒星もたくさん獲れた。
塔の上で食べるサンドウィッチもおいしかった。
でも小父さんは高いのはイヤだとずっと震えていた。