超短編
ランドセルから滑り落ちてしまった竹定規は、そのまま旅に出ることにした。故郷の竹林をもう一度見てみたくなったのだ。パタンパタンと立ち上がっては倒れ込み、進む。30cm何回分になったか、ずっと数えていたが、途中で巻尺と知り合って意気投合したらわからなくなった。