超短編
静かな朝、海は小さな波を立てるのさえ忘れて眠っている。泡ひとつも立たない海は時が完全に止まったようで恐ろしい。太陽も完全に姿を現した。早く起こさなくちゃ。「起きろ!」叫びながら海に入る。大袈裟に手足を動かして泳ぐと、海が慌てて目覚める気配がした。おはよう!