超短編
海辺の爺さんの小屋の近くに小さく海へ突き出した所があった。子供の頃、そこに腰掛けて海を眺めていた。時々、魚でも海獣でもないモノが見えるのが楽しかった。見る度に爺さんに報告するが「へぇ」と言ってニヤニヤするだけだった。今は私が「へぇ」と言ってニヤニヤする係だ。