超短編
うなじが暑い。付けたままのはずのクーラーが寝てしまったかのように静かだ。蛍光緑の小さな電源ランプも、こころなしか暗い。手探りでリモコンを取り、設定温度を一度下げると大袈裟な音を立て冷風を吐き出し始める。もう一度、眠りを手繰り寄せよう。熱帯夜よ、おやすみ