懸恋-keren-
超短編
2003年3月21日金曜日
ら
重いラバーソールを引きずって螺旋階段を降りると、そこは楽園だった。
春爛漫、らんちき騒ぎ。
小さなランタンがたくさんが灯っている中、
人々は思い思いに乱舞していた。
ぼくはちょっと考えて、赤いラジオのスイッチを入れラッパを吹いた。
それはララバイで、なんだか春の夜には似付かわしくなかったけど
だれも落胆してなかった。そんなもんさ。
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