懸恋-keren-
超短編
2005年4月27日水曜日
星?花火?
夜空がヒュウゥと鳴った。
「花火だ!」
「星だ!」
背の低いコルネット吹きと長い名前の絵かきが同時に言った。
「ねぇ?キナリ、今のは星だよ」
「いいや、花火だったよね?キナリ」
少女はアップルタイザーをゴクリと飲んで言った。
「もう一度聞かないとわからない」
しかし、その晩二度と夜空は鳴らなかった。
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