懸恋-keren-
超短編
2003年12月16日火曜日
決意した掃部くんのこと
主水くんは慌てて冷蔵庫の扉を閉じ、ションヴォリ氏に助けを乞うた。
「博士、ジャックフロストはねずみが嫌いだと言っています」
「モンドくん、モンドくん、それならばカモンくんが直接ジャックフロストに頼めばよいではないか」
それを聞いた掃部くんは意を決した。
大事は羅文と四文にひもじい思いをさせるわけにはいかない。
ポケットの中に左手を入れ羅文と四文を掴んだまま
ズズッと鼻をすすり、深呼吸をして冷蔵庫の扉を開けた。
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