2004年5月17日月曜日

や

やわらかいヤドカリに体をあずけて休むと、闇がやってくる。
ヤドカリはヤキモチ焼きだから、やきもきするかもしれないが
やがて疫病神も野次馬もやり過ごせるようになるはずだ。
やっぱりふたりきりで山羊を焼くのはやりがいがあるからね。

2004年5月16日日曜日

も

もしも もっと もう一度
毛布に潜り問答を繰り返す木曜日の真夜中

2004年5月15日土曜日

め

迷惑な迷宮へようこそ。わたくしめを召使と思ってお使いください。この眼鏡をかければ迷宮を目一杯楽しむことができます。めまいがひどいのが面倒ではございますが。迷宮内には珍しい品がめくるめく現れます。その命名をあなたは任されます。さあ、まずはこの品物ですよ。
私は命名した。
「メランコリックなメロディーを瞑想するメザシ」

2004年5月13日木曜日

む

むっつのムカデの足をむしり、皮を剥き、結び、蒸す。
それをむしゃむしゃと食べた息子はムカムカとむせてお迎えがきた。
なんて無茶なことを。

2004年5月12日水曜日

み

見栄が未練となり、未練が道となり、道は未来を見限る。
水を満たした桶に蜜柑を三つ浮かべれば、それは御輿となって見限られた未来、或いは未知の世界へと導いてくれる。

ま

真夜中の摩天楼の間に間にまんべんなく饅頭が蒔かれている。
まやかしなどではないよ。
だけど、まばゆい朝日にまたたくまに巻き上げられるのは眩しすぎる光景だから
マントヒヒでも目の当たりにすることができないだけさ。

2004年5月11日火曜日

ぼ

ぼんやり坊やは帽子に乗って冒険にでかけた。
ボタボタと雨に打たれたり、ほのぼのと日の光を浴びたり、ボサボサと風に飛ばされたり、傍若無人にボコボコにされたりもした。
ついに坊やは某寺に到着した。
菩薩像の衣にボタンを一つ縫い付けると「ボチボチだな」と呟いて没した。
墓石には「釦菩薩紡帽子坊」とある。