超短編
4歳の頃、得体の知れないものの感触を「どぅびどぅび」と呼んでいた。長じて「ざりざり」や「ふにゃふにゃ」などに置き換わっていったが、いつまでも「どぅびどぅび」としか表せないものが、ひとつ残った。「どぅびどぅび」に指先で触れる。どぅびどぅびする。