超短編
音楽に誘われ放浪するうちに草原に辿り着いた。装束を着た人がひとり、見たことのない楽器を奏でていた。星空から降りそそぐような音。私に気付いたその人がどこから来たかと問うので「街から。貴方の音に誘われました」と言うと「遠い街まで私の音は届くのに星は聴いてくれない」と涙を流すのだった。