超短編
朝顔の種が採れると朝顔師匠に見せる。師匠は何故か花は見ない。種だけを見て私の朝顔を品評した。去年、種を見せた時「これで最後だね」と言われた。免許皆伝なのか、破門なのかわからないまま、五月、種を植えた。今、硝子のように透明な朝顔が咲いている。