懸恋-keren-
超短編
2006年12月13日水曜日
働くコーヒー豆
朝、コーヒーの香りで目が覚める。
独り暮らしの俺にはありえない状況。
コーヒーはカップの中で澄まして湯気を立てていた。
「誰がいれたんだ、このコーヒー」
するとコーヒー豆が瓶の中で大騒ぎしはじめた。
どうもコーヒー豆は、俺のぞんざいな扱いが気に入らなかったらしい。
豆自らいれたコーヒーは、普段の何倍もおいしかった。
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