真っ黒な遮光カーテンをもろともせず、室内に燦燦と陽が降り注ぐ。
「あかるいね」
と彼女はまぶしそうに目を細めた。
一体どういうことだろう。
思い切ってカーテンを開くと、窓の外は、すべての可視光線をこれでもかと凝縮したような明るさなのだった。目が眩んで慌ててカーテンを閉じる。
蛍光灯はいらなくなった。サングラスは見たこともないくらいに黒くなった。
それでも外は明るすぎて、遮光ヘルメットが政府から全国民に支給された。それを被らないととても歩けない。
一番困るのは、いつも二人で行く河原で、彼女にキスできないことだ。
(250字)
+創作家さんに10個のお題+
三里さんのお題は、どこかに甘やかな感じがして、つい恋人を描きたくなる。
私もふと思いついたタイトル案をメモしていて、10個溜まったのだけど、どうしようかな。
逆選王になる見込みはないからなー(笑)