懸恋-keren-
超短編
2009年11月11日水曜日
明日は美味しい
「たくさん笑った次の日は、雲がぼくの匂いになる。だから、泣いちゃだめだよ。笑っていてね、ちゃんと見ているよ」
そう言って恋人は目を閉じた。
久しぶりに笑った。声出して笑った。
明日が雨になればいい。どしゃぶりになればいい。止まない雨がいい。
傘を差さずに町を歩いて、、きみの匂いに包まれたまま眠りたい。
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