手風琴弾き天狗は、大層照れ屋で天井裏の部屋で独り手風琴を弾く。
本当は淋しい天狗は出窓からいつも外を眺めていた。
ある日窓から身を乗り出しすぎて天狗は転落した。
だが、そこは天狗、自前の翼で難を逃れた。
その顛末を目撃していたのがDJデンデンムシ。
素敵な手風琴の音色の出所が判って天にも昇る気持ちだった。
これが天狗の転機となったのだ。
DJは電波に手風琴の音色を乗せた。
電光石火で広まり天才と呼ばれた天狗。
でもやっぱり天狗は照れてばかりで世間に顔を出す事はなかったとさ。
これで伝説の天狗のお話はおしまい。