2002年6月4日火曜日

どうして彼は喫煙家になったか?

彼がタバコを吸うのを見て、誰もが驚愕した。
彼の視界に灰皿が入っているだけで周囲の人は怯えた。
大体、彼がそこまでタバコを嫌っている訳を誰一人知らなかった。
その彼が、タバコを手に、紫煙を、吐いている。

一人の男が、なるべくさりげなく、なるべく明るく尋ねた。
「やあ、珍しいじゃないか。どういう心境の変化なんだ?」
「月と仲良くなりたかったんだ」