2002年6月23日日曜日

学生街の喫茶店

若いお客さんが多いんだ。ここらあたりは三つも大学があるからね。
喫茶店に入るのを、ちょっと緊張してなさるお客さんも多い。
ふぁーすとふーどの店に入るのとは勝手が違うんだね。
お嬢さん方や、ひとりでフラっとくる青年もおるし、恋人同士もある。
私から見れば、みんな、孫のようなかわいらしいお客さんだよ。
だから、私は、なるべくかわいい声を出してお客さんを迎えるんだ。驚かすといけないから。
ゆったりと贅沢な時間をすごしてほしいから、はじめの一声が肝心だ。

そして、お見送りの時には元気な声で「また、おいで」と言うんだよ。
ほんのすこーしだけ大人になった彼らの背中に向かって。